ベルヌーイの定理
流体力学において、流線上の圧力と速度の関係を表す式としてベルヌーイの定理があります。(※以下、数式の描画に時間がかかる場合があります。)
(※上記は非圧縮の場合の式で、以下導出でも密度は一定としています。)
ベルヌーイの定理の導出
非圧縮のオイラー方程式を元に考えます。ここでは、外力としてz方向の一様重力を考えています。
・・・(1)
ベクトル解析の式から、以下が成り立つので
・・・(2)
(※(2)式の導出は以下URL参照)
ベクトル内積の勾配(∇(A・B))の変換式について - 機械系技術者の雑記帳
(1),(2)より
整理して、
・・・(3)
ここで、定常 の流れ場で、流線方向の線積分を地点1、2間で考えると、(3)式より
・・・(4)
今、流線方向の線積分を考えているのでds//uが成り立ち、
外積の性質から u×(∇×u) ⊥ uも成り立つので
u×(∇×u) ⊥ ds
したがって、
つまり、(4)式の右辺=0となるので、(4)式から、
・・・(5)
ベクトル表示uから流速の大きさuに以下式で置き換えて、
(5)式を書き下すと
・・・(6)
(6)式は同一流線上の点ならどこでも成り立つので、
・・・(7)
以上で示されました。
補足として、注目する2点が別の流線上の点でも、それぞれが上流等において(7)式の左辺で同じ値を持てば、2点間の値を(6)式によって比較することが出来ます。
左辺の値が一定の面をベルヌーイ面と呼ぶようです。
(注)間違っている可能性があるので十分注意してください。
間違いを見つけた方はご指摘頂けると大変ありがたいです。m(_ _)m