関税or輸出拡大or緩和縮小

対米貿易黒字縮小に向けて

自民党総裁選も安倍総理の勝利に終わり、日本としては今後数年物価上昇・所得上昇を目指していきたい所かと思います。給料上がってほしい(切実)

ただし米国トランプ大統領は対外貿易収支の改善に取り組んでいる中で、赤字上位の中国(▲3,429億USドル)、EU(▲1,530億USドル)、メキシコ(▲762億USドル)に続き日本(▲697億USドル)とも貿易赤字削減に向けた交渉を行うと明言している為、今後日本との通商協議が本格化していくと考えられ、輸出を増やしたいけど貿易収支をなんとかしろという難しい舵取りを迫られます。(▲は2017年の米国貿易赤字額)

米国の赤字削減に関してはなんといっても中国が目玉で日本はついで的な部分もあるかとは思いますが、日本単体の赤字削減を考えた場合、

1.関税増加により日本からの輸出を減らしつつ税収を拡大

2.日本の輸入関税(主に食料品)を減らして対米輸出を拡大

3.金融緩和の縮小による円安誘導緩和

といった方法が考えられるかと思います。組み合わせもあるかもしれませんし、他の方法もあるかもしれません。

 

個人的な予想としては単に1を甘んじて受け入れつつ、なるべく小さい税率をお願いするくらいが一番良いのかなと思っています。理由としては

・対米輸出は日本の輸出の19.3%と極端に大きく無いのでアメリカだけの為に全体の金融政策を変えたくない。

・肉や米等の輸入関税を減らすと日本の食料自給率と雇用の面で望ましくない。

・金融緩和縮小による円高誘導は株安・金利増を招く為にデフレ圧力になる

ということがあります。

 単に関税を受け入れるだけであれば、日本から米国の輸出が厳しくなるだけなので、影響は限定されます。もちろん25%も掛かったら成り立たない商売が多いと思うので、25%が来たら相当ヤバイです。傾く会社も多いのかもしれません。

もし関税がかけられた場合、日本の一大産業である自動車は38.6%、自動車部品は24.7%とアメリカへの依存度が他の産業より高めなので大打撃を受けることが予想されます。ただし日本からの部品が値上げされると、アメリカの完成車にも広範な値上げ圧力が掛かることが考えられますし、現状で日本車の価格が急に上がると消費自体も落ち込んでしまうことが予想される為、アメリカの景気を考えても日本向けに大規模な関税は掛けづらいのではと思っています。

個人的には、対米通商協議は関税を受け入れつつ小さい率にするべく交渉する、交渉そのものによってリスクオフ意識を煽って円高方向に誘導する、といった展開を予想しています。実際の成り行きを見届けていきたいと思います。

記事を読まれている方はどのように考えているでしょうか。

11月には米国中間選挙もあります。それまではドル円は現状維持(1ドル110-113円水準)程度で推移するのでは無いでしょうか。気づけば9月も終わりそうですね。

 

最近ブログタイトルから遠い記事ばかりです。ポエム記事で恐縮です。

ではでは。